無料で楽しく英語の勉強をする方法なんかあるのかって? もちろんあります。その方法にもいろいろあるんだけど、きょう紹介したいのは、ボキャブラリーを増やすための方法。vocabulary buildingは非常に重要なんだけどさ、面倒だよねー。そこでおすすめなのがこれだ!
図1. Google Image Labeler!
グーグルイメージラベラーです。これはなにかというと、コンピュータには写真や絵になにがうつっているのか理解する能力が(まだ)ありません。そこで、人間に写真や絵を見てもらって、なんの写真なのかを入力してもらうことで、グーグルのイメージ検索の性能を向上させるためのものです。でも、単に写真を見てタグを入力してもらっただけでは、そのタグが写真の内容とあってるかどうかわかりません。そこで、人間を2人ペアにして、同じ写真を見て入力してもらい、合致した入力を採用する、というようなことをしています。利用者サイドからみると、合致した入力には得点が与えられ、それがゲーム感覚のインセンティブになるという、非常に巧妙な…
なんていうノーガキはこれぐらいにして、さっそくやってみよう! Google Image Labelerのサイトをポチッとします。すると、次のような画面になるはず。
図2. 開始画面
グーグルにログインしているひとは違う画面が出るかもしれませんが、とりあえず「Begin as a guest」ボタンをポチッと押せば、ゲストとして開始できます。右上の「Sign in」をおして、グーグルにログインすれば、名前のついたユーザーとして開始することも出来ます。その場合、トータルの得点がどんどん加算されるのですが、英語の勉強と言う観点からいうとどうでもいいかんじ ^^; とりあえず開始! すると、「パートナーを捜しています」としばらく表示されたあと、こんな画面になります。
図3. 入力画面
表示された図をみて、なにが写っているのかを入力していきます。同時にパートナーが入力した件数も表示されます。パートナーが入力したタグとひとつでも合致すると、次の写真にうつります。制限時間があるのでモタモタしていてはダメですよっ! もちろん英語で入力するのです!
「off-limits」欄に表示されているのは「禁止語句」です。もう他の人が入力した単語だと思われます。それ以外の表現を考えて入力しましょう。
まんがいち、なんと入力したらいいかわからない場合や、絵が表示されない場合(ときどきあります!)は「Pass」ボタンでパスしましょう。また、相手がパスしてきた場合も「Pass」ボタンを押します。
一見簡単なようですが、これがあんがいむづかしいのです。まず、制限時間があるので、モタモタ和英辞典をひいたり、はっきりおもいだせないスペリングを調べている時間はありません。したがって、絵を見て日本語を思い浮かべて英語に直していたのでは間に合いません。つまり、このゲームは、日本語を経由せずいきなり英語を思い浮かべる訓練と、そしてただしく単語をスペルする訓練になります。
制限時間が終わると、次のような結果画面になります。
図4. 結果画面
今回の合計得点が表示されます。一般的な単語よりも、特定的な単語の方が得点が良いそうです。たとえば、”bird”よりも”yellow bird”のほうがより点が高いようになっています。まあ英語の勉強と言う観点からいうと、点はどうでもいい気もしますが、ほかの参加者の皆さんは得点がタノシミで参加しているひともいるかもしれませんから、知っておいてもわるくありません。
得点よりもより重要なのは、パートナーが入力したタグが表示されることです。Google Image Labelerは英語のみのサービスなので、パートナーは(おそらく)英語話者だとおもわれます。おなじ写真を見て、ああ、英語のひとはこんな単語を思い浮かべるのか! とか、スペルはこうか! とか、なんだこの単語は! とか、いろいろ勉強になります。そして、勉強したらはずかしがらず、次のゲームでさっそく使ってみる! これが語学上達のコツです。
では、ここからは例をみていきましょう。パートナーが入力したタグです。
図5. 馬とオートバイ
馬のほうは「horse」はoff limitsになってました。するとあと映っているのは「sun」、馬の色が「white」ってことですかね。オートバイのほうは、「yellow」「motorcycle」「bike」あたりはoff limitsでした。車輪付き乗り物全般を「wheels」というらしいです。しりませんでした。オートバイに「wheels」はよくあるタグです。べんきょうになりますね ^^;
図6. まっくろとパブ
さてつぎ。真っ黒のほうですが、「black」「dark」「space」あたりはoff limitsでした。わたしは「nothing」とか真っ先に入力したんですが、パートナーの入力をみると「observatory」に「blank」。なるほど。blankね…ちょっとおもいつかなかったね。「building」だの「beach」だのはわたしにはみえませんが… ^^;; パブのほうは、これはイギリスのパブですね。わたしは「pub」と入力して合致しちゃいましたが、「english pub」のほうが点は高かったかも。点はどうでもいいけどね!
図7. 釣りのコンピュータ画面とオーロラ
もうひとつ。左のは、たぶんなんかコンピュータの画面ですね。「clips」はビデオクリップのことかなあ? わたしは「screenshot」とかいれたのですが噛み合ず。「man」で合致しました。右のはオーロラですね。オーロラの綴りは「aurola」でも「aulora」でもなく「aurora」です ^^; ここにはでていませんが、オーロラは別名「northern lights」といいます。これもよくでてくるので覚えておきましょう。
図8. …..
つぎ。あのう、それトランスフォーマーじゃなくて! 連邦の白いやつなんですけど! ええい、連邦のもびるすーつはばけものか! なんですけど!
というわけで、けっこう楽しみながら英語の勉強にもなり、検索精度の向上にも貢献できる「Google Image Labeler」みなさんもためしてみよう!
参考文献
- Google Image Labeler
- Googleのイメージ検索精度を上げる「Google Image Labeler」開始, GIGAZINE, 2006