P2Pと「インフラただ乗り」-池田信夫 blogをよんで、いぜんにもこんなこと言ってる記事がどこかにあって、そのときもおもったんだけどさ、こんなのほとんどたわごとも同然だよな。
そもそもインターネットって何ですか、つったときに、通信路は安価で信頼性があまりなくてもよくって、そのかわり、ユーザーサイドでTCP/IPとかのプロトコル使って信頼性を確保しましょうってことなわけです。まあ、その背景には計算機の発展がある。計算機が安くて高性能になったから、そういうことが出来るようになったわけ。
するとどうなるかって言うと、安価に通信路が構築可能になる。安価に通信路が構築できると、安価にバンド幅を増やすことができる。実際、インターネットってのは、バンド幅が逼迫する→通信路が増強されるっていうサイクルで拡大してきたし、これからも可能。つまりインターネットの世界は通信路が従で、通信そのもの(=コンテンツ)が主。
逆に通信屋の世界では、おれが通信路を整備してやるから、お前につかわせてやってもいいよとなる。できれば、高価で高品質な通信路を整備して信頼性は通信路側で確保し、ユーザーサイドは何もせずにつかえるようにして、かわりにその無力なるユーザーから高い使用料を巻き上げたいわけ。インターネット以前のビジネスモデル。
でさ、どっちが正しいかって言うと、「こっちが正しい」っていう恒真な解はないんだけど、10年前、INS1500の年間使用料が1000万もしたのと、いまADSLが月数千円なのを比較すれば、すくなくとも現状では社会全体の利益の観点から見てどっちが正しそうってのは、想像がついてもおかしくない。
そういう意味で従量課金なんていうのは、通信屋のたわごとも同然だといえる。