さくらのレンタルサーバで503 Service Temporarily Unavailableが出る謎

さくらのレンタルサーバのスタンダードを借りているのですが、2、3日前から503 Service Temporarily Unavailableがでるようになりました。phpのみで、ふつうのhtmlはOK。URLでphpを直接指定すると503で、URLでディレクトリを指定してphpを参照すると403 Forbiddenになっちゃいます。

503.jpg

図1. 503 Service Temporarily Unavailable

performancepartscentral.comってのがさくらの上で動いているドメインです。これをみたとき、なにがおこったのかさっぱりわからず、てっきりサーバが壊れたのかと思ってさくらに問合せをしたところ、下記のようなお返事をいただきました。

「503 Service Temporarily Unavailable」というエラーメッセージは、
一時的にウェブアクセスが集中している、もしくは、お客さまにて設置
されているCGIプログラムが誤作動を起こしている場合において表示され
ます。

▼ オンラインマニュアル エラーメッセージ集
http://support.sakura.ad.jp/support/manual/rs/errmsg_web.shtml#503

弊社「さくらのレンタルサーバ」サービスは1台のサーバを複数のお客様と
共有して使用いただく、いわゆる”共用サーバ”となります。
そのため、1人のお客様がサーバの性能を使い果たし、サーバの負荷に
よって他のお客様へご迷惑をおかけすることのないよう様々な制限が
設けられております。

お客様のサーバを確認いたしましたところ、お客様のアカウントに対して
CGIやPHPによるアクセス制限が設けられておりました。今回こちらの制限の
緩和を行なわせていただきました。
しかしながら、今後同様にサーバに許容範囲を超える過負荷等が発生しま
した場合、再度制限が設けられる可能性がございますのでご注意ください
ますようお願いいたします。

なお、これらの制限につきましてはサーバへの負荷がかかる状態を確認
すると制限を掛かり、負荷が緩和されると制限を解除いたします。
弊社にて定めている具体的なしきい値につきましては時流により変動いた
しますため、申し訳ございませんが
公表させていただいておりません。あらかじめご了承ください。

要するに具体的な制限値があるわけではなく、「負荷が掛かる状態」を確認すると制限がかかるということらしいです。
つまり、わたしが動かしているサイトのどれかが負荷をかけたので、503の規制がかかったということですね。
でも、10月や11月とくらべると、わたしのサイトへのアクセスは激減しているはずなのに、10月や11月には503にならず、
1月に急に503になるのはおかしい気がします。そこで、 アクセス数と503の回数をグラフにしてみました。

hits-503.jpg

図2. 1日あたりの503の回数とhit数

ログを見ると1月8日の夜23時ごろから規制がはじまってます。でもねえ、グラフにしてみるとはっきりわかるとおり、
やっぱり10月とくらべるとだんぜんアクセス数も少ないし、規制がはじまったときの
絶対的な値もいちにち2000ヒットや4000ヒットですよ? なにがきっかけで規制がはじまったのかちっともわからん…

今回の件があるまでぜんぜんしらなかったけど、さくらは「503」になることがよくあるらしいですね。それで文句が
よく出ているようですが、なんか、503規制をはじめるアルゴリズムがダサイのが文句が出る原因じゃないかって気がしてきた。
ちゃんと理解可能な理由で503規制がはじまれば、ユーザー側で対策もとれるし文句はでないのでは….?

この件は、またあとでさくらに問合せしてみるかも。

参考文献

  1. 共有さくら鯖の503の謎, またたび.ws, 2005
  2. さくら(sakura)インターネットの503 Service Temporarily Unavailableについて, 時事ネタに釣られるブログ, 2007

wordpressのビジュアルエディタを無効にする方法

以前さくらのレンタルサーバーにwordpressをインストールする方法で使い始めたwordpressですが、記事を書いてみるとなぜか<div>が<p>になってしまいます。divの中に入っているpもなんか変換されちゃってへんなかんじ…なんだろうと思ったら参考文献[1]に書いてありました。ビジュアルエディタにバグが! へんなバグだなあしかし…

解決するにはビジュアルエディタを無効にするか、そのバグそのものを直すパッチをあてればいいようです。わたしはビジュアルエディタはぜんぜん使わないので、無効にすることにしました。これがまた、無効にする方法がわからん…うーん。ユーザー→編集ってどこよ! ないし!

悩むこと3分、参考文献[2]を発見。ディレクトリ「wp-includes/js/tinymce/」をリネームすればいいらしい。簡単だね!

$ cd wordpressをインストールしたディレクトリ
$ mv wp-includes/js/tinymce wp-includes/js/tinymce.bk

案外簡単になおりました。オタメシアレ!

参考文献

  1. WordPressの文章整形機能でdivタグがpタグに…, lovelog, 2007
  2. Disable Visual Editor, wordpress.org, 2007

Link Station HD-H160LANを Mac OS Xで使う方法

1年ぐらい前に、NetBSDでも動かそうかと思って買ったメルコのLink Station HD-H160LANですが、買ってみたら素直にNetBSDが動いてくれないMIPS版だったのでしばらくほってありました。が、ホンジツ急に使う気が出てきたので、自宅でふつうにMacからネットワークストレージとして使うことにして先ほどセットアップしてみました。なお自宅のMacはPowerBook G4、Mac OS X 10.4.11です。

これがまた、セットアップするにはWindowsが必要! 最初のIPアドレスを知るためだけのような気もしないでもないんですが…しょうがないので、うちにある唯一のXPマシンを借りてセットアップしました。セットアップの手順はマニュアルに書いてあります。付属のCDをいれると勝手にセットアップできるようですが、CDがみあたらないので、メルコのHD-HLANのページからセットアッププログラムをダウンロードして使いました。「LinkNavigator 統合版
」というのがそれですね。簡単に終了して、すぐに使える状態になりました。

フレッツ光プレミアム + Link Station

写真1. フレッツ光プレミアムの機器といっしょに

一番手前のがLink Stationです。あ、よくみるとほこりが…みちゃだめ ^^;; デフォルトの設定だと、Macからはゲストユーザーで接続可能です。さっそくつないでみましょう。

まず、Finderの「Go」の「Connect to Server…」をえらびます。

connect.jpg

図1. ファインダーのメニューから

すると、下のようなダイアログが出るので「afp://<Link Station のIPアドレス>/」と入力して、「Connect」ボタンを押します。

connect2.jpg

図2. Link StationのIPアドレスを指定してから接続

すると、ユーザー名をきかれますが、デフォルトはゲストで接続が可能ですので、ゲストの方を選択して「Connect」を押します。

connect3.jpg

図3. ゲストを選択して「Connect」

すると、接続するボリウムを選ぶようにいわれます。infoというのはちいさいパーティションで、マニュアルとかが入っています。shareはWindowsとMacの両方で使えるもの、share-macはMacだけでしか使えないボリウムとなっているのが、デフォルトの状態です。shareかshare-macか、すきな方を選び、Character setを日本語にして「OK」すると使えます。すばらしい。

connect4.jpg

図4. ボリウムを選択

さあこれでいちおう使えるはずなのですが、いろいろ問題があります。まず、Windows/Mac共用のshareの方ですが、フォルダの名前を変更しようとするとエラーになりました。そして、もうそのフォルダーを消そうと思っても消えない…なまえが元のになったり、変更後のになったり、姿が消えたり現れたり、かなりアヤシイです。必ず発生するわけではないようですが…

unexpected.jpg

図5. The operation could not be completed. An unexpected error occurred (error code -43).

上記エラー発生時も、system.logにはなにも出てないっぽいです。うーん。

そして、Mac用のshare-macの方は、デスクトップに出たアイコンを選択して「Get Info」(情報を見る)をしたところ、いきなり落ちました ^^; そのときのエラーログはこんな感じ。

Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Invalid reconn token length 0 /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  AFP Version 4 does not support reconnect /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Reconnect not allowed /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  posting to KEA to unmount /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday KernelEventAgent[40]: tid 00000000 received VQ_DEAD event (32)
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Invalid reconn token length 0 /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  AFP Version 4 does not support reconnect /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Reconnect not allowed /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  posting to KEA to unmount /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Invalid reconn token length 0 /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  AFP Version 4 does not support reconnect /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  Reconnect not allowed /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_Reconnect:  posting to KEA to unmount /Volumes/share-mac
Jan  9 21:08:40 wednesday kernel[0]: AFP_VFS afpfs_unmount: /Volumes/share-mac, flags 524288, pid 40
Jan  9 21:08:40 wednesday KernelEventAgent[40]: tid 00000000 type 'afpfs', mounted on '/Volumes/share-mac', from 'afp_0rvVcA0rvVcA0rvVcA0rvVcA-512.2f000008', dead
Jan  9 21:08:40 wednesday KernelEventAgent[40]: tid 00000000 found 1 filesystem(s) with problem(s)

いやなんかもう、かなりオカシインデスけど…だいじょうぶか? ^^; しばらく様子見ながら使ってみますが…

参考文献

  1. Buffalo HD-HLANシリーズ

the new year trip

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしく。

というわけで、恒例の年末年始大移動(というほどでもないけど)をしてきました。経路の記録はGarminの携帯GPSをつかっています。こんなかんじ。

driving on snow

写真1. Garmin Legend

この写真だとよくわかりませんが、吸盤のついたステーみたいなのでフロントガラスに固定しています。車で使うには少々画面が小さいのと、電源が電池なので暗くなってもバックライトを常時点灯できないのが難点です。まあ、カーナビみたいに道案内が目的じゃなくて、移動のあとを記録するのと、目的地の大まかな方向と残りの直線距離がわかればいいので、問題ありません。で、移動したのは下記の経路。

okayama-tottori-nagoya tour 2008

図1. 移動経路

赤が12月29日、青が1月2日、緑が1月6日です。軌跡はgpsbabelを使ってGarminから読み込んでgpxフォーマットでセーブし、それからおなじくgpsbabelをつかってkmlに変換し、google earthで表示しています。

赤は普通に岡山から北上して鳥取までですが、国道53号は常時トラックなどが多く快適でないので、早々に東にそれて、山のなかを智頭までいくコースです。所要時間3時間程度。平均時速45km/hぐらい。

青は鳥取から名古屋までですが、昨年は普通に(?)佐用ICまで南下して高速を利用したところ、佐用までものすごく時間がかかる上に、大阪に流入するところで高速道路が大渋滞で往生したので、今回は北側から琵琶湖の東まで出て、北陸自動車道と名神を使いました。名神も関ヶ原から先が混むので、関ヶ原で降りて養老近辺を経由していきました。所要時間7時間。平均時速50km/h程度。

ことしはめずらしく、鳥取は下記のような大雪でどうなることかと思いましたが、結局かなりすりへったスタッドレスタイヤでも問題ない程度でよかったです。雪そのものは量の多少はあるものの、鳥取からずっと関ヶ原近辺まで残っていました。

full covered

写真2. 大雪のデミオ

途中舞鶴を経由したのですが、国道ぞいの軍港に軍艦が停泊していました。写真は「はるな」。もうすぐ退役だそうです。

haruna

写真3. はるな

緑はごく普通に一宮ICから高速道路にのってまっすぐ帰ってきました。渋滞もなく快適で、途中で食事をしても330kmを4時間半でいけました。途中京都のあたりがこむので、京滋バイパスを通るのは定番ですよね。

途中養老サービスエリアに止まったのですが、拡大して見てみると、なかなかいい精度で軌跡がとれています。

Yoro Service Area

写真4. 養老サービスエリア内の軌跡

途中、ククッとまがっているところが停車した位置です。もっと拡大したらわたしの車がうつってるんじゃないかと思うぐらい、きれいにとれてますね。ただ、ほかのところでは精度が悪くて、高速道路から軌跡が外れているようなところもあります。

さくらのレンタルサーバーにWordPressをインストールする方法

ちょっと思い立ったので、さくらのレンタルサーバにWordPressをインストールしてみました。WordPressのインストールって、ちょう簡単なのねえ…しらなかった。作業開始から動作確認まで3分ぐらいで完了しました。さくらのレンタルサーバーをかりてるひとは、wordpress.comとか借りる必要まったくないですね。とかいいつつ、これはblogger.comだけど! その、今回インストールしたのはこちら、Performance Parts Central。まあなんていうんですか、普通のブログです。

インストールは簡単に言うと、ダウンロードして、展開して、パーミッションなおして、データベースの設定をするだけなんです。というわけで、さっそくやってみよう。用意するものはtelnetの端末とウェブブラウザだけです。WindowsのひとはコマンドプロンプトかTera termを、Mac OS Xのひとは「ターミナル」を使ってください。WindowsやMac OS Xのftpクライアントとかは必要ありません。

ではまず、コマンドプロンプト/Tera Term/ターミナルをつかって、さくらのレンタルサーバーにログインしましょう。ログインの仕方はだいじょうぶですかー?

% ssh ****.sakura.ne.jp -l ****  ←借りるときに指定したサブドメイン名とユーザー名ね
****@****.sakura.ne.jp's password: ←パスワード入力
Last login: Tue Dec 18 10:11:03 2007 from xxxx.xxxx.xx
Copyright (c) 1980, 1983, 1986, 1988, 1990, 1991, 1993, 1994
 The Regents of the University of California.  All rights reserved.

FreeBSD 6.1-RELEASE-p17 (SAKURAx) #0: Mon Jun 11 20:40:49 JST 2007

Welcome to FreeBSD!

%

では、つぎにWordPressをダウンロードしましょう。日本語版のひとはWordPress Localizationリリースファイル・リストを、英語版でいいひとはDownload WordPressを見て、ダウンロードするファイルのURLを見つけてください。現在のところ、日本語版のひとは「http://prdownloads.sourceforge.jp/wordpress/27093/wordpress-me223.zip」、英語版のひとは「http://wordpress.org/latest.zip」です。そうしたらこれをさくらのサーバー上でダウンロードします。場所はどこでもいいですが、ホームディレクトリにしておきましょうか。ここでは英語版にしました。

% cd ~/
% ftp http://wordpress.org/latest.zip
Requesting http://wordpress.org/latest.zip
  1040 KB  296.92 KB/s 
1065215 bytes retrieved in 00:03 (296.92 KB/s)
% ls -l ./latest.zip
-rw-r--r--  1 narak  wheel  1065215 Dec 19 17:32 ./latest.zip

ダウンロードできたら、展開します。これもとりあえずはどこでもいいです。ホームディレクトリで展開しちゃいます。

% unzip latest.zip
Archive:  latest.zip
   creating: wordpress/
  inflating: wordpress/wp-trackback.php  
  inflating: wordpress/wp-config-sample.php 
....
  inflating: wordpress/wp-content/plugins/akismet/akismet.gif  
  inflating: wordpress/wp-content/plugins/akismet/akismet.php  
  inflating: wordpress/wp-content/plugins/hello.php 

これで、「~/wordpress」以下に展開できました。展開できたら、ブツを所望の位置に移します。ここでは仮にxxx.sakura.ne.jp/blog/というディレクトリで動かすことにします。すると、移動する先は「~/www/blog」になるはずです。

% mv wordpress ~/www/blog
% cd ~/www/blog
% ls
index.php  wp-config-sample.php wp-rdf.php
license.txt  wp-content/  wp-register.php
readme.html  wp-cron.php  wp-rss.php
wp-admin/  wp-feed.php  wp-rss2.php
wp-app.php  wp-includes/  wp-settings.php
wp-atom.php  wp-links-opml.php wp-trackback.php
wp-blog-header.php wp-login.php  xmlrpc.php
wp-comments-post.php wp-mail.php
wp-commentsrss2.php wp-pass.php

ターミナルでやる作業はこれでおわりです。あとはweb経由で設定を行います。動かすつもりのディレクトリにブラウザでアクセスすると、次のような画面が出るはず。

wordpress1.jpg

図1. 初めてのアクセス

ここの「create a wp-config.php file through a web interface」というリンクをぽちっとします。

wordpress2.jpg

図2. 次の画面

この画面の「Let’s go」をクリックしましょう。するとこうなるはず。

wordpress3.jpg

図3. データベース設定画面

ここで、さくらでつかえるMySQLサーバー名やデータベース名などを入力します。最後の「Table Prefix」は、WordPressを複数設置するときは、重ならないように適当にユニークな名前にしておきます。入力できたら「Submit」をポチ。

wordpress4.jpg

図4. 準備完了

ここで「run the install!」をポチとします。

wordpress5.jpg

図5. タイトルとe-mail入力

ブログのタイトルと、emailアドレスの入力を求められるので入力します。入力したら「Install WordPress」をポチ。

wordpress6.jpg

図6. インストール完了!

ここで表示されるパスワードは忘れないようにして下さい。あとは、ここで与えられたパスワードをつかって、wp-login.phpにログインすればオッケーです。「wp-login.php」というリンクをポチ。

wordpress7.jpg

図7. ログイン画面

ユーザー名「admin」パスワードは先ほどのものでログインしてください。すると、

wordpress8.jpg

図8. 管理画面

おおっ! そして、ブログの本体の画面はというと…

wordpress9.jpg

図9. てきとうすぎるブログ名のブログ!

できましたー。あとは先ほどの管理画面から投稿すればオッケーです。管理画面は「ブログのURL/wp-admin.php」です。あとは、ユーザーを作成したり、テーマをダウンロードしてブログの見た目をかえたり、パーマリンクのURLのかたちを変えたり、いろいろやりましょう!

参考文献

  1. wordpress.org (WordPressの配布元)
  2. Installing WordPress, WordPress Codex

さくらのレンタルサーバーのRuby on Railsを高速化する方法

以前、さくらのレンタルサーバーにRuby on Railsをインストール、動作を確認し、実際に簡単なアプリケーションをうごかしてみました。

  1. さくらにRailsをインストールする方法
  2. その動作確認
  3. サンプルアプリケーション

しかし、これがどうにも遅い! 通常はApacheに加えてfastCGI等を利用して起動の高速化をはかるのですが、さくらの共用サーバーでは利用できません(参考文献[1])。ただのCGIで動かした場合にどれぐらい遅いかというと、参考文献[2]をごらんください。普通の(?)方法でうごかすのと比較すると、ただのCGIはざっと100倍ぐらい遅い。ひどい!

というわけで、多少でもはやくならんもんかと思い色々と試してみました。速度の測定にはhttperfを使ってみました[3]。Mac OS X の場合はMacPortsで簡単にインストール可能です。ほかのプラットフォームでもいろいろあると思いますが、割愛します。

まずは、RailsもRubyも関係ない、静的ファイルの場合を測定してみます。ファイルの内容はあとで出てくるRailsのものとおなじです。

% httperf --server=narak.sakura.ne.jp --port=80 --uri=/test.html --num-conns=100 --num-calls=1
httperf --client=0/1 --server=narak.sakura.ne.jp --port=80 --uri=/test.html --send-buffer=4096
  --recv-buffer=16384 --num-conns=100 --num-calls=1
httperf: warning: open file limit > FD_SETSIZE; limiting max. # of open files to FD_SETSIZE
Maximum connect burst length: 1

Total: connections 100 requests 100 replies 100 test-duration 8.095 s

Connection rate: 12.4 conn/s (80.9 ms/conn, <=1 concurrent connections)
Connection time [ms]: min 77.5 avg 80.9 max 88.4 median 80.5 stddev 2.2
Connection time [ms]: connect 27.0
Connection length [replies/conn]: 1.000

Request rate: 12.4 req/s (80.9 ms/req)
Request size [B]: 78.0

Reply rate [replies/s]: min 12.2 avg 12.2 max 12.2 stddev 0.0 (1 samples)
Reply time [ms]: response 27.3 transfer 26.6
Reply size [B]: header 231.0 content 5512.0 footer 0.0 (total 5743.0)
Reply status: 1xx=0 2xx=100 3xx=0 4xx=0 5xx=0

CPU time [s]: user 1.83 system 6.17 (user 22.7% system 76.2% total 98.9%)
Net I/O: 70.2 KB/s (0.6*10^6 bps)

Errors: total 0 client-timo 0 socket-timo 0 connrefused 0 connreset 0
Errors: fd-unavail 0 addrunavail 0 ftab-full 0 other 0

httperfは指定のサイトの指定のページにある回数アクセスして、速度を測定します。今回は100回にしてみました。結果が色々出てますが、とりあえず

Request rate: 12.4 req/s (80.9 ms/req)

ここだけみることにします。これは1リクエストあたり80.9msかかり、1秒間に12.4リクエストの処理が可能ということです。Railsの処理時間をいくらみじかくしても、これより速くなることはないという値です。

ではつぎに、サンプルのtodoリストの速度を測定してみます。

Request rate: 0.5 req/s (1851.1 ms/req)

うーん、100倍は遅くありませんが、静的ファイルの場合と比較すると25倍ぐらい遅いですね。これをベースに、どれぐらい高速化できるか検討します。

まずは実行環境です。実は上記todoリストはdevelopment環境で稼働していました。これをproduction環境に変更します。production環境の方が速い。らしいです。変更の仕方は、

  1. config/database.ymlでproduction環境にもデータベースの設定を書く。
  2. config/environment.rb で「ENV['RAILS_ENV'] ||= 'production'」の行のコメントを外す。

です。これでプロダクション環境になります。ではさっそく、速度を測ってみよう!

Request rate: 0.6 req/s (1675.0 ms/req)

ビミョーに速くなりました!

さらに、今回の例はセッションを使っていないので、セッションを無効にしてみます。無効にする方法はapp/controllers/application.rbを下記のように変更します。

class ApplicationController < ActionController::Base
  # Pick a unique cookie name to distinguish our session data from others'
  # session :session_key => '_Todo_session_id'
  session :disabled => true
end

このときの速度は下記の通り。

Request rate: 0.6 req/s (1752.7 ms/req)

うーん、あまりはやくならない。ていうかむしろすこし遅くなったような。セッションはDBに保存するので、DBが遅い場合はセッションを無効にすると劇的に改善することがあるようです。しかし、さくらのようにデータベースがMySQLで別のサーバになっている場合は効果があまりない。残念。

気を取り直して今回の最後の手段。必要のないモジュールをロードしないようにします。具体的には、config/environment.rbの下記の行のコメントアウトをとります(行頭の#を削除して行を有効にします)。

  # Skip frameworks you're not going to use (only works if using vendor/rails)
  config.frameworks -= [ :action_web_service, :action_mailer ]

このときの速度は下記の通り。

Request rate: 0.9 req/s (1103.7 ms/req)

おおっ、だいぶはやくなった! 静的ファイルと比較して25倍から13倍によくなりました! というわけでみなさんもお試しあれ。焼石に水という気もしますが...

参考文献

  1. Movable Type 3.34 アップグレード, blog kazuking, 2007
  2. 優しいRailsの育て方, 2006
  3. Welcome to the httperf homepage, HP Labs, 2005

iPod touchアプリケーションインストールガイド 簡単版

自分のiPod touchにアプリケーションをインストールしてしまったので、最近の状況にフォローしていなかったのですが、作業なしの一発超簡単監獄破り法が発表されていたみたいです。普通の方はこちらでインストールするといいでしょう。システムに穴をあける方法を知りたいひとは従来のインストール方法でドウゾ ^^;

このあたらしい方法は本当に簡単です。必要なものは

  • iPod touch (firmware 1.1.1)
  • iPod touchをつなげる無線LANの環境

だけです。iPod touchのファームウェアは第45週製造分から1.1.2になっているそうです。1.1.2のかたはそのままでは監獄破りできませんので、1.1.1にもどす必要があるとおもいます。もどす方法は…またのちほどかきます ^^; ファームウェアのバージョンは「設定」→「一般」→「情報」でみられます。

Version 1.1.1 (3A110a)

写真1. Firmware 1.1.1

firmware 1.1.1のかたは監獄破り法は、iPod touchのSafariで「http://jailbreakme.com/」をみるだけ。すると下のほうに「Install AppSnapp」というのがあるので、タッチします。

Install AppSnapp

写真2. 「Install AppSnapp」をタッチ

あとは画面の指示に従うと、Safariが終了し、アプリケーションのアイコンがならぶ画面にもどります。そこに進行状況が表示されるので、しばらく待ちます。2分ぐらいかな。

jailbreaking

写真3. 進行中

終了すると、「ロック解除」のスライダーがでるので、スライドして解除します。すると!

Installer!

写真4. Installer.app!!

インストーラが追加されるので、あとはアプリケーションを追加し放題です! やった!

ただし、iPod touchはディスク(ではなくてフラッシュですが)がふたつのパーティションにわけられていて、アプリケーションの入るディレクトリが狭いシステム領域(300MB程度)になっています。そのため、すぐディスクがいっぱいになって、アプリケーションをたくさんいれられません。/Applicationを広いほうのパーティションにうつす必要があります。

準備するものは以下のふたつで、Installer.appでインストールしてください。

  • BSD Subsystem
  • Term-vt100

両方ともInstaller.appの「System」の中にあります。BSD Subsystemのほうは6.6MBとちょっと大きいですが、がんばってインストールしておきます。インストールできたら、スプリングボードに表示される「Term-vt100」をタップして起動。iPod touch上でターミナルが開きますので、次のように入力します。ちょっと長い?

# mkdir /private/var/Applications
# cd /Applications
# tar cf - * | (cd /private/var/Applications ; tar xf -)
# cd /
# rm -rf /Applications
# ln -s /private/var/Applications .

これでほんとうにアプリケーション入れ放題になりました。おたのしみあれ。

参考文献

  1. “Instant Jailbreak for iPhone and iPod touch”, tuaw.com, 2007
  2. iPod touchアプリケーションインストールガイド 手動版, がんちゃんのブログ, 2007

Leopardでもことえりで普通の文字をうちたい!

おかげさまでLeopardは快調に動いています。しかし、インストールしたままだとことえりが変です。数字は「123」ではなく「123」とうちたいし、「>」や「%」ももちろん「>」「%」と出てくれるほうが便利ですよね。というわけでLeopardでもことえりで普通の文字をうつための方法を書いておきます。通称「kenicパッチ」だそうです。Mac OS XがTiger(10.4.x)のひとはこちら(kotoeriでふつうの文字を打ちたい!)をごらんください。内容はほぼ同一ですが、設定ファイルの内容がLeopardになって少し追加になったことと、設定ファイルの置き場所が変わっていることなどがTigerからの変更点です。

言語環境

まず、言語環境をととのえます。デフォルトのままだとことえりのあたりがじゃまくさい状態です。

英字ひらがなカタカナ.jpg

図1. じゃまくさい

そこで、「言語環境」を開き、「入力メニュー」タブで「かなパレット」を外し、「U.S.」をONにしたあと、ことえりの「ひらがな」以外をぜんぶOffにします。

それでは、まず「言語環境」をひらきましょう。

言語環境を開く.jpg

図2. 言語環境を開く

そして、「かなパレット」をOffにし、「U.S.」をOnにする。

かなパレット.jpg

図3. 「かなパレット」をOff
US.jpg

図4. 「U.S.」をOn

そして、ことえりの「ひらがな」以外をぜんぶOffにする。

言語環境.jpg

図5. 「ひらがな」以外のことえりの入力メニューをぜんぶOff

ほらこんなにすっきりしましたー!

すっきり.jpg

図6. すっきり!

ではつぎにことえりの「環境設定」で数字だけまともにしましょう。

ことえりの環境設定で「数字」だけまともにする

まず、「環境設定を表示」でことえりの環境設定ダイアログを開きます。

環境設定を表示.jpg

図7. ことえりの環境設定を表示する

環境設定が開いたら、「入力文字」タブの下にある「数字を全角で入力する」をOffにします。

ことえり環境設定.jpg

図8. 「数字を全角で入力する」をOffにする

これで、数字のみふつうの文字で入力できるようになりました。パチパチ。ちなみにこれはLeopardから追加された機能です。しかしこれだけではその他の記号「%」や「&」などがまともな文字で入力できません。そこで、設定ファイルの置き換えをします。

ことえりの設定ファイルを置き換える

まず、下記のファイルをふたつ入手します。

入手したら、デスクトップにでもおいておきましょう。ブラウザによっては”.txt”というような拡張子がつく場合があるかもしれませんが、その場合は拡張子を取り除いておくこと。またダウンロード後、ファイルのサイズを確認して間違いがないか確認すること。

ダウンロード.jpg

図9. ファイルをふたつダウンロードしておく

ファイルをダウンロードできたら、ファインダーで「システム」の「ライブラリ」の「Input Methods」をひらき「ことえり.app」を右クリックして「パッケージの内容を表示」を選びます。

パッケージの内容を表示.jpg

図10. 「ことえり.app」のパッケージの内容を表示

すると、べつのウインドウが開き、「ことえり.app」(実体はディレクトリです)の中身が見られるので、さらに「Contents」の「Resources」を開きます。するとそこに目的のファイルがあるのが確認できます。

plist.jpg

図11. 目的のファイル。これを置き換えます。

先ほどダウンロードしたファイルふたつをこのフォルダーにドラッグアンドドロップします。

ドラッグアンドドロップ.jpg

図12. ダウンロードしたファイルをドラッグアンドドロップします

すると、「”Resources”は変更できないので、項目は移動できませんでした。」と出ますが、ここで「認証」ボタンを押します。

認証.jpg

図13. 「認証」ボタンを押します

すると通常のコピーのダイアログが出るので、ふたつとも「置き換える」を選びます。

置き換える.jpg

図14. 通常のコピーのダイアログ。「置き換える」を選びます。

「置き換える」を選ぶとさらにパスワードの入力を求められるので、入力します。

パスワード.jpg

図15. パスワードを入力する

パスワードの入力が終わるとコピーが完了し、作業もこれで完了です。Macを再起動すると、ことえりの入力状態にも、ちゃんとした文字が入力できるようになります。

普通の文字.jpg

図16. ちゃんとした文字を入力できる!

皆さん簡単なので、ぜひ試してみてくださいね!

次回は「はたけ」や「ひさし」でことえりがハングアップする問題を取り上げるかも。

参考文献

  1. Tiger Tips, Kusakabe Youichi, 2007
  2. kotoeriでふつうの文字を打ちたい!, Kusakabe Youichi, 2007

Leopardヘのアップグレードの所要時間は約90分

先日購入したLeopardですが、私のiMacをLeopardにアップグレードしてみたのでメモしておきます。まずはわたしのiMacの紹介。

Mac OS X 10.4.10 comes here

図1. iMac with intel core duo 1.83GHz + 2GB RAM

intel core duo 1.83GHzの17インチディスプレイつきiMacです。Leopardの動作環境はつぎの通り。

  • Intel, PowerPC G5 または PowerPC G4 (867MHz以上)
  • 512MB以上の物理RAM
  • DVDドライブ

ダイジョウブですね。そして、Leopardのパッケージはこんなかんじ。

Mac OS X Leopard

写真1. Leopardのパッケージ。iLifeといっしょに。

パッケージからDVDを取り出してMacにいれると次のような画面が出ます。

leopard.jpg

図2. Mac OS X Install DVD

「Install Mac OS X.app」をダブルクリックすると、リスタートを求められます。

leopard2.jpg

図3. リスタートしてください

ここで「リスタート」ボタンをおすとパスワードの入力を求められ、パスワードを入力すると再起動します。再起動のあとはDVDからブートし、次のような画面になります。

choose your language

図4. 使用する言語を選ぶ

ここで選んだ言語はインストール後のシステム言語とは関係ないみたいです。ただ、インストール中に表示される言語がここで選んだ言語になります。わたしは日本語を選びました。言語を選ぶと「ようこそ」画面になります。

YOKOSO

図5. ようこそ

ここで「詳細表示」とすると、システムの動作環境などをみることができます。気が済んだら「続ける」を押します。すると「インストールの概要」画面になります。

install no gaiyou

図6. インストールの概要

このまま「インストール」に行ってもいいですが、せっかく「カスタマイズ」ボタンがあるので、押してみます。

customize

図7. カスタマイズ中

めぼしい追加パッケージは言語環境の「ロシア語環境」「ブラジル・ポルトガル語環境」「ポルトガル語環境」「ポーランド語環境」程度でした。せっかくなので、追加しておきます。追加したら「完了」して「インストール」します。すると「インストールDVDのチェック」がはじまります。

checking install DVD

図8. インストールDVDのチェック

これが長い。わたしのところではたっぷり30分かかりました。スキップもできるようですが、DVDが壊れてたらいやだし…とおもってがまんした! ^^; DVDのチェックが終わったらようやくインストールです。

installing...

図9. インストール中

表示される残り時間ははじめは「計算中」で、次に表示されたのは8分経過時点で「3時間24分」、はじめから15分経過後に「1時間16分」となりました。わたしの環境では実際には50分弱でインストールが完了しました。

succeed to install

図10. インストール成功

リブートしてLeopardが起動します!

Mac OS X Leopard comes!

図11. Leopard起動!

ログインして「About this Mac…」をみても10.5!

Mac OS X 10.5

図12. About this Mac….Mac OS X 10.5

ログインすると.Mac関係のセットアップをしろと言われますが、わたしはお金を払っていないのでいちおうApple IDだけ入れて、.Macを有料にするのは「あとで」にしました。

Mac OS X Setup Assistant

図13. このあたりは.Mac関係なので使う気のないひとは適当に

そのほかにソフトウェアアップデートが4件ほどあるようなので、実行しておきます。

software updates for Leopard

図14. ソフトウェアアップデート

ソフトウェアアップデートがおわってリブートすると…あれ、わたしのアイコンが変わってしまったではないか。こまるねー。というほどは困らないけど。

login

図15. ログイン画面。図11と比較してみよう。

Leopardはログインするとオーロラ!

Leopard!

図16. オーロラ!

ちょっちまぶしいので、もとのですくとっぷの画像にもどしてみたー。

Leopard with Tigre's desktop picture

図17. もとにもどした!

というわけで、Leopardのインストールは「DVDのチェック」30分+「インストール」50分+「セットアップ
+アップデート」10分の合計90分でした。Leopardの新機能などはオイオイ試したいと思います。あてくしがたのしみなのは「タイムマシン」です! あとは「ことえりでまともに入力するための変更」もやらないといけませんねー。

iPod touchアプリケーションインストールガイド


2007.11.15追記:
現在はもっと簡単なインストールの方法が発表されています。技術的興味のあるかた以外はiPod touchアプリケーションインストールガイド簡単版を読まれることをお勧めします。


ついにiPod touchの監獄破りも成功しiPod touch dev wikiガイド記事が出たようなので、わたしも試してみました。メモを残しておきます。環境はMac OS X 10.4.10です。Windowsのかたはこちらを使うとよいでしょう。Windows版に関しては、筆者は試しておりません。

jailbroken

写真1. アプリケーションインストール後。NESエミュも入ってる!

まずはじめにNiacinさんとDreさんが発見したTIFFのぜい弱性を使って、iPod touchのルートディレクトリにリードライトアクセス権を確保します。方法は簡単で、iPod touchのSafariを使って、http://jailbreak.toc2rta.comにアクセスするだけです。うまくいくとSafariが消えて、アプリケーションがならんでいるはじめの画面(スプリングボード)にもどります。

偉大なるNiacinさんとDreさん、あなたたちの貢献がなければ以下の手順はまったく無意味でした! ちなみにNiacinさんは更なる開発のための費用を募っておられます。ご寄付はNiacinさんのブログからどうぞ。Paypalですから、クレジットカードも使えます。わたしも微力ながら協力させて頂きました。微力=10ドル。ちょっとケチくさかったですか ^^;;

この段階で、MacとiPod touchをUSBケーブルでつなぐといいでしょう。つなぐとiTunesが立ち上がって、次のようなダイアログが出ますが、このダイアログはキャンセルを押しておくといいでしょう。

ipodtouch-setup.jpg

図1. このダイアログが出たらキャンセルを押す

iTunesでiPod touchをみると、なんとわずか300MBしか認識していません。この段階では、この状態が正常です。あとでなおります。

ipodtouch-hacked.jpg

図2. 容量300MB

iPHUCとその仲間たちをダウンロードします。ちょっとわかりにくいですが、上記リンクへ行き、一番下にある表の「Free」を押し、次の画面で表示される数字とアルファベットを入力して「Download from xxx」というボタンを押せばオッケーです。デスクトップにでもダウンロードするといいでしょう。ダウンロードしたファイルはzipなので、おなじくデスクトップで解凍しておきます。すると「Desktop – Jailbreak」というフォルダができるはずです。フォルダの中にはiphucとfstabというファイルと、iphonefsというフォルダがあるはずです。なお、このiPHUCはIntel Mac用なのでMacがPowerPCのひとはPowerPC用iPHUCをダウンロードしてください。zipファイルを解凍するとPowerPC用のiPHUCが現れるので、先ほどの「Desktop – Jailbreak」の中の「iphuc」と置き換えておきます。

次に「アプリケーション→ユーティリティ」にある「ターミナル」を起動します。MacPortsをご利用になっていて、すでにreadlineライブラリがあるひと以外は、このファイルをダウンロードして、zipファイルを解凍します。そしてターミナルで次のように入力。

$ sudo cp ~/Desktop/opt/local/lib/libreadline.5.2.dylib /opt/local/lib/

ちなみに筆者のマシンにはreadlineが入っていたのでこのプロセスは試していません。できたら、ターミナルでiphucを起動します。インテルマシンのひとは小文字で「iphuc」、PPCのひとは「iPHUC」ですので要注意。

$ cd "~/Desktop/Desktop - Jailbreak"
$ ./iPHUC
CFRunLoop: Waiting for iPhone.
notification: iPhone attached.
AMDeviceStartService 'com.apple.afc': 0
(iPHUC) /:

iPod touchの中味を取り出します。iPHUCのぷろんぷとに続いて次のように入力。

(iPHUC) /: getfile /dev/rdisk0s1 iphonefs/rdisk0s1 314572800
File size: 314572800
Reading 33554432 bytes, 281018368 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 247463936 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 213909504 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 180355072 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 146800640 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 113246208 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 79691776 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 46137344 bytes remain
Reading 33554432 bytes, 12582912 bytes remain
Reading 12582912 bytes, 0 bytes remain

所要時間は約2分でした。これが終わるとiPHUCのあるフォルダの下のiphonefsフォルダの下に、rdisk0s1という300MBのファイルができます。このファイルに「.dmg」という拡張子をつけます。「本当に変更していいの?」とかきいてくるので、本当に変更します。

iphonefs.jpg
iphonefs2.jpg

図3. rdisk0s1ファイルの変更前と変更後

変更したら、rdisk0s1.dmgをダブルクリックしてマウントします。「Snowbird3A109a.UserBundle」という名前のドライブがマウントされます。

bundle.jpg

図4. Snowbird3A109a.UserBundle

この「Snowbird3A109a.UserBundle」のなかの「etc」フォルダの下にある「fstab」ファイルをiPHUCといっしょにはいっていた「fstab」ファイルで置き換えます。ファインダーで操作してもいいし、ターミナルで次のように入力してもどちらでもOKです。

$ cp ~/Desktop/Desktop - Jailbreak/fstab /Volumes/Snowbird3A110a.N45Bundle/etc/

また、このファイルのdiffをとってみると次のような感じ。

$ diff -u /Volumes/Snowbird3A110a.N45Bundle/etc/fstab /Users/iwa/Desktop/Desktop - Jailbreak/fstab
--- /Volumes/Snowbird3A110a.N45Bundle/etc/fstab 2007-09-19 15:42:13.000000000 +0900
+++ /Users/iwa/Desktop/Desktop - Jailbreak/fstab        2007-10-09 02:29:54.000000000 +0900
@@ -1,2 +1,2 @@
-/dev/disk0s1 / hfs ro 0 1
-/dev/disk0s2 /private/var hfs rw,noexec 0 2
+/dev/disk0s1 / hfs rw 0 1
+/dev/disk0s2 /private/var hfs rw 0 2

ですから、わかるひとは「/Volumes/Snowbird3A110a.N45Bundle/etc/fstab」をこのように修正してもよいです。コピーなり修正なりが終わったら、ドライブ「Snowbird3A110a.N45Bundle」は取り出してあんまうんとしておきます。アンマウントできたら、iPHUCでiPod touchにかきもどしましょう。

(iPHUC) /: putfile iphonefs/rdisk0s1.dmg /dev/rdisk0s1
Writing 33554432 bytes, 281018368 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 247463936 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 213909504 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 180355072 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 146800640 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 113246208 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 79691776 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 46137344 bytes remain
Writing 33554432 bytes, 12582912 bytes remain
Writing 12582912 bytes, 0 bytes remain

これも2分ぐらいかかります。この作業が終わったらiPHUCは使わないのでexitと打ち、終了させてよろしい。これができたらiPod touchを「ハードリセット」します。方法は「スリープボタン」と「ホームボタン」を同時に押し、しばらく押したままにします。すると電源を切るための赤いスライダーが出ますが、これは無視して、さらに押し続けると電源が完全に切れます。電源が切れたら、スリープボタンを長く押して電源をふたたびいれます。

次に、iPod touchにログインして操作するためにsshをインストールします。sshをインストールにはまず、iNdependenceというソフトをGoogle codeからダウンロードし、dmgファイルをダブルクリックしてマウントます。そして中に入っている「iNdependence.app」をダブルクリックして起動。起動したらウインドウがひらくので「Install SSH/SFTP/SCP」というボタンを押し、あとは画面の指示に従ってください。ここで、2、3度iPod touchのリセットが要求されますが、ハードリセットをしては「だめです」。画面の指示では単に「スリープとホームを押してリセットせよ」とでますが、ここではハードリセットではなく、電源を切るための赤いスライダーを操作して電源を切ってください。電源を切ったらスリープボタンを長くおして電源を再投入します。ハードリセットをするとSSHが正しく動作しないそうなので要注意です。

iNdependence.jpg

図5. iNdependence.app

SSHがインストールできたら、ターミナルからsshでiPod touchにログインしてみよう。次のように入力します。iPod touchのIPアドレスは、「設定」→「Wi-Fi」に出ている接続しているアクセスポイントの一番右にある「右矢印」をタップすると見られます。接続にあたって、(yes/no)?ときかれたらyesとこたえます。またiPod touchのルートのパスワードをきかれますが、パスワードは「alpine」です。

$ ssh -l root ipod.touch.の.IP.アドレス
The authenticity of host 'xxx.xxx.xxx.xx (xxx.xxx.xxx.xx)' can't be established.
RSA key fingerprint is xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:...:xx.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? yes
Warning: Permanently added 'xxx.xxx.xxx.xx' (RSA) to the list of known hosts.
root@xxx.xxx.xxx.xx's password: alpine(実際には見えません)
-sh-3.2#

ぶじつながりました! sshはまたあとで使うのでそのままにしておけばいいでしょう。

sshのコネクションはそのままにしておいて、つぎは、iTunesにちゃんと接続できるようにiPod touchをなおします。簡単なのでsshでもできそうなんだけど、mvもlsもなくってできない! のでsftpでやります。sftpが使用可能なftpクライアントでiPod touchに接続します。CyberDuckというのがおすすめらしいですが、わたしは使ったことがありません。面倒なのでターミナルからsftpを使いました。以下のようにします。sftpのパスワードも「alpine」です。具体的には、/private/var/rootの下あるMediaというシンボリックリンクをMedia_symという名前に、またMediaoldというディレクトリをMediaという名前に変更します。

$ sftp root@ipod.touch.no.ip.address
Connecting to xxx.xxx.xxx.xx...
root@xxx.xxx.xxx.xx's password:
sftp> pwd
Remote working directory: /private/var/root
sftp> ls -l
drwxrwxrwx   16 root     wheel         578 Oct  1 15:27 Library
lrwxr-xr-x    1 root     wheel           1 Oct 15 22:22 Media
drwxr-xr-x    7 root     wheel         272 Oct 13 10:45 Mediaold   
sftp> rename Media Media_sym
sftp> rename Mediaold Media
sftp> exit

これでiTunesを開いてみると、元通りの容量になって正常に動作するはずです。

ipodtouch-normal.jpg

図6. 元通りの容量に!

それではいよいよ、Install.appをインストールして、おすきなアプリケーションのインストールの準備です。こちらからInstaller.appをダウンロードします。zipファイルを解凍してできた「Installer.app」をiPod touchの「/Applications」ディレクトリにsftpでコピーします。ftpソフトを使っているひとは普通にコピーして下さい。sftpコマンドを使っているひとはディレクトリを再帰的にputできないので次のようにします。

sftp> mkdir /Applications/Installer.app
sftp> lcd ~/Desktop/Installer.app
sftp> cd /Applications/Installer.app
sftp> mput * .
Uploading Default.png to /Applications/Installer.app/./Default.png
Default.png                                   100%   14KB  13.7KB/s   00:00    
Uploading Info.plist to /Applications/Installer.app/./Info.plist
Info.plist                                    100%  728     0.7KB/s   00:00    
Uploading Installer to /Applications/Installer.app/./Installer
Installer                                     100%  103KB 102.8KB/s   00:01    
skipping non-regular file InstallerPlugin.webplugin
Uploading ditto to /Applications/Installer.app/./ditto
ditto                                         100%   23KB  22.8KB/s   00:00    
Uploading icon.png to /Applications/Installer.app/./icon.png
icon.png                                      100% 4756     4.6KB/s   00:00    
Uploading newpackage.png to /Applications/Installer.app/./newpackage.png
newpackage.png                                100% 2584     2.5KB/s   00:00    
Uploading package.png to /Applications/Installer.app/./package.png
package.png                                   100% 2310     2.3KB/s   00:00    
Uploading source.png to /Applications/Installer.app/./source.png
source.png                                    100% 2414     2.4KB/s   00:00    
Uploading trusted.png to /Applications/Installer.app/./trusted.png
trusted.png                                   100% 2593     2.5KB/s   00:00    
Uploading updates.aiff to /Applications/Installer.app/./updates.aiff
updates.aiff                                  100%  166KB 165.6KB/s   00:01    
sftp> mkdir InstallerPlugin.webplugin
sftp> cd InstallerPlugin.webplugin
sftp> lcd InstallerPlugin.webplugin
sftp> mput * .
Uploading Info.plist to /Applications/Installer.app/InstallerPlugin.webplugin/./Info.plist
Info.plist                                    100% 1223     1.2KB/s   00:00    
Uploading InstallerPlugin to /Applications/Installer.app/InstallerPlugin.webplugin/./InstallerPlugin
InstallerPlugin                               100%   19KB  19.0KB/s   00:00    

さらにsshでiPod touchの/Applicationsディレクトリ以下のパーミッションを修正します。

-sh-3.2# chmod -Rf +x /Applications/

iPod touchの画面ロックをスライドして解除した状態で、sshからInstaller.appを起動してみます。

 
-sh-3.2# /Applications/Installer.app/Installer
>>> Copying /Applications/Installer.app/InstallerPlugin.webplugin 
copying file ./Info.plist ... 1223 bytes
copying file ./InstallerPlugin ... 19444 bytes
2007-10-15 23:37:40.296 Installer[56:d03] Updated plugin successfully installed.
2007-10-15 23:37:40.321 Installer[56:d03] No sources found, adding default source.
2007-10-15 23:37:40.586 Installer[56:d03] No lastRefreshDate found, performing initial refresh...
2007-10-15 23:37:44.907 Installer[56:d03] Sources successfully refreshed.

iPod touch側で、Installer.appが起動したのを確認したら、sshで Control-c を押してInstaller.appを終了しておきます。

このままだと、アプリケーションをインストールしてもssh経由で起動しなくては行けないハメになるので、スプリングボードの改造をインストールします。iPod touchのサファリでhttp://conceitedsoftware.com/iphone/beta/を開きます。するとインストーラに追加してよいか?というようなことをきいてくるので「Yes」をタップ。sshで/Applications/Installer.app/Installerを起動して、iPod touch側の画面右下にある「refresh」をタップします。すると先ほど追加したインストール元が反映されます。「System」カテゴリのところに「Trip1PogoStick」というのがあるはずなのでこれをインストールします。すると、スプリングボードに「Install」が追加されます!

作業は以上です。あとはスプリングボードから起動した「Install」アプリケーションでいろんなソフトをインストールしてみよう! 「Sources」の「Community Sources」をインストールすると、多くのインストール元が追加されて、インストールできるアプリケーションの数がとてもたくさんになりますよー。

参考文献

  1. iPod touchの監獄破り成功, がんちゃんのぶろぐ, 2007
  2. 監獄破りガイド, iPod touch dev wiki, 2007
  3. Life with Toc2rta

追記

まんがいち失敗してiPod touchがおかしくなった場合、つぎの手順でリストアが可能なようです。

  1. iPod touchの電源を入れてUSBケーブルをつなぐ。

  2. 「スリープボタン」と「ホームボタン」を押し続け、電源を切る(ハードリセット)。
  3. 電源が切れたらすぐさまスリープボタンを離す。ホームボタンは押したまま。
  4. 画面に水平線がたくさん出れば成功。iTunesを起動するとリストアが可能。

なお上記リストア手順に関しては筆者は未検証です。