Mac OS X 10.4.x でごみ箱にファイルを移動すると「すぐに削除されます」となってしまいます

Mac OS X 10.4.x (Tiger)でごみ箱にファイルを移動すると、通常はごみ箱のなかにファイルが移動し、削除は任意のタイミングでユーザーが実行できるようになっています。ところが、なんらかのきっかけで、ファイルをごみ箱に移動した時点で「項目”なんとか”はすぐに削除されます」となり、ごみ箱に入らずに削除されるようになってしまうことがあります。また、10.5.x (Leopard)では、ごみ箱にファイルを移動するたびにパスワードの入力を求められるようになることがあります。双方とも、原因は「ごみ箱」フォルダーのオーナーが変更されてしまっていることです。直し方は次の通り。

「ごみ箱」の実体は ~/.Trash です。正しいowner/groupはユーザーのものです。これだけでわかるひとは自分で直して! わからないひとは次のようにしよう!

まず「~/.Trash」のオーナーを見てみましょう。「ターミナル」を起動します。「ターミナル」は「Applications」→「ユーティリティ」のなかにあります。起動できたら次のように入力。

% ls -ld ~/.Trash
drwx------  67 root  iwa  2278 11 16 16:32 /Users/iwa/.Trash/

ここでは「iwa」がユーザー名です。root iwa となっているところが正しくは iwa iwa となっていなくてはいけません。次のように入力して修正します。

% chown -R iwa ~/.Trash

できたらもう一度、「~/.Trash」を確認してみましょう。

% ls -ld ~/.Trash
drwx------  67 iwa  iwa  2278 11 16 16:32 /Users/iwa/.Trash/

これでなおりました! パチパチ! この現象、ATOKが入ってるとなることがあるみたいです。要注意!

System Profiler をコマンドラインで

Mac OS XにSystem Profiler.appというソフトがあります。Applications/Utilities/System Profiler.appにありますので、ここからでも起動できますし、その他にもアップルメニューの「About This Mac」で出てくるウインドウ(写真1)で「More Info…」ボタンを押しても起動します。

Mac OS X 10.4.10 comes here

写真1. About This Mac

System Profilerが起動するとこんな感じです(写真2)。

system_profiler.jpg

写真2. System Profiler.app

マシン名やモデル、CPUの数、メモリの量などいろいろなことが分かって便利です。ただ、これは
ふつうのアプリケーションなので、リモートからネットワーク越しに情報をみるのがむつかしいですね。
これをコマンドラインでとれると便利かもしれない。そういうのないのー、とおもって調べたら、
ありました。その名も”system_profiler”。フルパスでいうと /usr/sbin/system_profiler です。

使い方ですが、指定するのは2つだけ。出力フォーマットと、とる情報のタイプです。出力
フォーマットのほうは、なにも指定しなければインデントで成形されたプレインテキストで
出てきます。オプション”-xml”をつけるとXMLで出てきます。

取得する情報のタイプは、指定しなければ全部の情報がとれます。うちでは1108行も出てきました ^^; 引数として”dataType”を指定すると、そのセクションだけ情報をとることができます。dataTypeには
たとえばSPHardwareDataTypeなどがあります。可能なdataTypeの一覧はオプション”-listdatatypes”を
つけると見ることができます。データタイプの一覧はうちではこんな感じでした。


Available Datatypes:
SPHardwareDataType
SPNetworkDataType
SPSoftwareDataType
SPParallelATADataType
SPAudioDataType
SPBluetoothDataType
SPDiagnosticsDataType
SPDiscBurningDataType
SPFibreChannelDataType
SPFireWireDataType
SPDisplaysDataType
SPMemoryDataType
SPPCCardDataType
SPPCIDataType
SPParallelSCSIDataType
SPPowerDataType
SPPrintersDataType
SPSerialATADataType
SPUSBDataType
SPAirPortDataType
SPFirewallDataType
SPNetworkLocationDataType
SPModemDataType
SPNetworkVolumeDataType
SPApplicationsDataType
SPExtensionsDataType
SPFontsDataType
SPFrameworksDataType
SPLogsDataType
SPPrefPaneDataType
SPStartupItemDataType

うちではこうでしたが、マシンやOSによってちがうかもしれません。で、うちのマシンのプロファイルはというと、こんな感じ。実行したコマンドは”system_profiler SPHardwareDataType SPSoftwareDataType”です。


Hardware:

    Hardware Overview:

      Machine Name: PowerBook G4 15"
      Machine Model: PowerBook5,2
      CPU Type: PowerPC G4  (1.1)
      Number Of CPUs: 1
      CPU Speed: 1.25 GHz
      L2 Cache (per CPU): 512 KB
      Memory: 2 GB
      Bus Speed: 167 MHz
      Boot ROM Version: 4.7.1f1
      Serial Number: V740395ENRX

Software:

    System Software Overview:

      System Version: Mac OS X 10.4.10 (8R218)
      Kernel Version: Darwin 8.10.0
      Boot Volume: Macintosh HD
      Computer Name: xxx
      User Name: xxx

一部伏せ字にてお送りしております。15インチのPowerBookなのと、そのモデルが”PowerBook5,2″と
いうのがわかりますね。せっかくネットワーク越しでもとれるので、学校においてあるiMacのプロファイルもとってみた。


Hardware:

    Hardware Overview:

      Model Name: iMac
      Model Identifier: iMac4,1
      Processor Name: Intel Core Duo
      Processor Speed: 1.83 GHz
      Number Of Processors: 1
      Total Number Of Cores: 2
      L2 Cache (per processor): 2 MB
      Memory: 2 GB
      Bus Speed: 667 MHz
      Boot ROM Version: IM41.0055.B08
      SMC Version: 1.1f5
      Serial Number: W86030YBU2R

Software:

    System Software Overview:

      System Version: Mac OS X 10.4.10 (8R2218)
      Kernel Version: Darwin 8.10.1
      Boot Volume: Macintosh HD
      Computer Name: xxx
      User Name: xxx

こうしてみると、Intel用のと、PowerPC用のとでMac OS Xのバージョンもびみょうに違うし、カーネルもマイナー番号が違うんだなあ。へー。というわけでみなさんもプロファイルをとってみよう!

参考文献

  1. man 8 system_profiler, 2003