emailがSPAMであふれて正常な運用を妨げるようになったのは、20世紀の最後の数年だったと記憶しています。
現在、わたしのgmailのアカウントでは、スパム判定されているのが800件ぐらいあります。30日たつと自動で消去されますから、30日で800件、1日25件程度と言うことになります。一時期は1日200件はSPAMが来ていたので、そのころから比べるとずいぶん減ったと思います。SPAMそのものが減ったのではなくて、怪しいメールはそもそもgmailが受け取らないようにしているようなので、実際にはこれより多いかもしれません。
SPAMの件数
97年ごろの機械学習によるSPAM判定の最初期には、SPAM ASSASSINなどのベイジアンフィルタを自前で運用して避けていましたが、利便性や精度の点で、もはやgmailのスパムよけがないとメールは運用できない感じです。とくに、長く使っているメールアドレスにはSPAMがたくさん来るので、その傾向が強い。googleのスパムよけは強力なんだけど、誤判定が結構あって、メールが紛失するのが難点です。とくに、logwatchや、新聞、Gunosyなどの毎日来るメールがSPAMに落ちていたり、そもそも受信していなかったりします。
Financial Timesのメールがスパムに
というわけで、GoogleにSPAM判定されたメールを顧みることは通常ありませんが、必要なメールがSPAM判定されていないか、たまには確かめたほうがいい感じです。
そのついでにSPAMもたまには見てみると面白いです。たとえばこれ。
SPAMの例
たぶん日本人が書いたメールではないですよね。意味もわかりませんが、少し前に「おまえはMicrosoft Awardに当選したので、手続きをして賞金を受け取れ」というような英文のスパムがはやっていた[1]ので、そのパクリだと思われますが、不完全です。webサイトも書いてありませんし。
ということで、もはやメールは「確実な伝達手段」ではなく、「送っても、高い確率でどこかに消えてなくなる可能性がある」メディアになりました。Googleもemailの再発明をしようとしていましたが[2]なかなかうまくいきませんね。カジュアルな連絡はLINEなどのIMに置き換わりつつある印象があります。ビジネスはまだemailですが、不特定の人から(たとえばどこかで名刺を渡した人から)メールをもらうような場合には、どこかに消えてしまう可能性が高いので要注意です。
参考文献